朝イチのパット練習のグリーンでは距離感のチェックをすることを第一目標と定めましょう。

スコアアップに直結する部分としてミスパットをなるべく減らすことが当然必要なことと考えられます。

その点に関しては誰もがもちろん頭では理解していることでしょう。しかし、スタート前に練習グリーンでパットの練習をしようともしないゴルファーもいます。

また、一応はパッティングの練習はしているけれども有益な練習になっていないゴルファーもかなりの数に上ります。

全体の95パーセントくらいのアマチュアゴルファーは、この2つのパターンを占めているといっても決して過言ではと思うないほどなのです。

練習をしない状態でプレーをスタートさせたり、間違ったパッティング練習に取り組んでいるようでは「またカップインできなかった」「今日も3パットが続いた」となるのも不思議ではない結果です。

グリーンの芝の状態に関しては、当日の天候状況や芝の刈り具合によって思っている以上に変わることがあります。同じコース内でもグリーンが速く感じられたり、遅く感じたりするホールもあります。

自分の普段通りの感覚でストロークしても3割くらいも違ってくるケースも珍しくありません。

つまり、自分ではこの感覚でストロークすれば10メートル転がるといった距離感の基準があったとしても、実際に転がしてみると12~13メートル転がる日もあれば、7~8メートルしか転がらない日もあるということです。

朝の練習グリーンでやっておくべきこととしては、当日のグリーンの状態に適応した自分なりの距離感の物差しを作っておくことです。

距離感の基準になるものとは、ボールが転がるスピードを知ることにつながります。このスピード感を把握していないと、芝の読みはできませんしどんなカーブを描くのかも想像できません。

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カップを狙わない練習をする

まず、練習グリーンにきたら、最初に練習グリーンの一番長い距離を転がしてみるとよいでしょう。

他のゴルファーの邪魔になるのは良くありませんから、グリーンエッジの付近から、反対側のグリーンエッジの付近を狙ってストロークすると良いでしょう。

これを何度か繰り返してみるだけでも、おおよその当日のグリーンの速さがつかめてくることでしょう。

何も意識せずに、自分が一番気持ちよくストロークできる振り幅で構いませんから、2~3球を連続して打つ方法も悪くはありません。

自分の一番自然に出来るストロークは思っている以上に距離感が安定しているもですし、このストロークを繰り返すことでグリーンの芝の状態を早くキャッチできるというメリットがあることがわかるはずです。

パッティングの距離感を把握する目的での練習では、長いパットを打つことがどうしても欠かせないことになります。

グリーンの端から端までを転がす練習をするにしても、パターを一番自然に振れるストロークで転がす方法にしても、あくまでもカップを狙わない練習となります。

自分で8メートル転がすとか、8歩の距離を転がすなどとルールを決めることは特に悪いと言うわけでもありませんから否定はしません。

大切なのはカップを直接狙うのではなく、グリーン上に決めた特定の場所に向かって転がしてみるという目と手の感覚を磨くことが重要です。

ロングパットにしてもミドルパットにしても、それが何メートルという決まりなどどこにもなくて、自分の目で直接見た感覚とボールを実際にヒットした感覚をマッチさせる作業なのです。

スタート前のパット練習では、この時点打ち方の練習をしてもナンセンスなのです。距離感のアバウトな部分をできるだけ埋めておくことを第一優先にとらえて練習しましょう。

練習グリーンのカップに群がるな

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距離感のズレを補正することが第一目的なのにほとんどのゴルファーはカップの周辺に集まっている光景がよく見られます。

転がす距離は人それぞれ違いますが、5メートルとか2~3メートルばかりに集中して一生懸命に打ってみて、入る入らないと一喜一憂している姿ばかりが目立ちます。

この方法もゲーム感覚に近くて、それなりに楽しめるものかもしれません。しかし、カップを狙うだけのパット練習では本当の意味での距離感は把握することは難しいでしょう。

強めに打ったパットがたまたままぐれでカップインするケースもあるでしょうし、オーバーしたりショートしたりといった結果を繰り返してみても、所詮はグリーンのスピードチェックにはならないことを覚えておきましょう。

スタート前のパットの練習においてはショートレンジの距離を打っておくことも否定できない大切な部分ですが、それによって距離感をつかむという意味ではショートパットは役に立たないと肝に銘じておいてください。