多くのアマチュアゴルファーは、漠然とパットはショットよりもやさしいと感じているのではないかと疑ってしまうことがあります。

こう感じてしまう理由はもちろんあります。ショットと違って長い距離を打つこともありませんし、クラブを動かすための動作も明らかに小さいものです。

ショットでは空振りする経験があっても、パットで空振りすることはほとんど起こらないでしょう。

このように「やさしい」はずのパットが、スコアに占める割合は全体の4割ほどに達すると言われています。ストローク数全体の4割をたった1本のパターがその責任を担っていると言えるわけです。

それにもかかわらず、多くのアマチュアゴルファーはパットの練習をほとんどしないという現実があります。

パットはやさしいのですから、練習すればその効果は比較的簡単に現れて上達しやすいはずなのです。しかし、パッティングよりずっと難しく、明らかに時間と費用がかかるショットの練習ばかりに力を入れています。

ゴルフを習い始めたばかりの人ならそれもわからなくはありませんが、既にパットの重要性を認識しているレベルのゴルファーでさえショットに偏った練習ばかりしています。

パットの練習をほとんどしない理由としては、やはりパットはやさしいと考えているからでしょう。つまり、パッティングをショットよりも程度の低いものだと認識しているからでしょう。

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アベレージゴルファーにとって一般的なパット数は、1ラウンドにおいておおむね36パットと言われています。

これよりも低い数字だと、まずは上出来とも言えます。しかし、問題になるのは36よりもパット数が大きいという結果に陥った場合に、自分自身ではなくコースグリーンのせいにして全てを忘れ去ることです。

仮に、スコアが悪かった理由の自分の内面に見つける努力をして、それを克服するための練習を積めば36よりも多い回数でラウンドするということは大幅に減少するでしょう。

36パットより低い数字で収まる回数が増えることになって、20パット台で回れることも当たり前になって、スコアのアップに大きく寄与してくれるでしょう。

そう理解すれば、パッティング練習をしないのは間違いだと気づくことができるはずです。

トーナメントで戦うプロゴルファーともなると、その最中にクラブを誰かに預けることはあっても、パターだけは自分のホテルの部屋に持ち込む選手もいると聞きます。

毎晩、ホテルの絨毯の上でパッティングフォームを入念にチェックして、場合によっては実際にボールを転がしてみているわけです。

これは何よりもパット練習が即効性の高いものであることを理解しているからでしょう。アマチュアゴルファーもこの姿勢から学び取れる部分があるはずです。

米国ツアーの参加プレーヤーがワンピン程度のミドルパットをカップインできる確率は20%台前半くらいとされています。

毎日の練習を怠らない世界の一流プレーヤーにしてもこの程度の数字であるわけですから、一般人が練習してもその確率が飛躍的に上がることはほとんど期待できません。

そう考えるとロングパットをショートパット圏内に寄せることを意識し、次にショートパットを一打でカップインすることに練習時間を費やすべきでしょう。