パッティングで構える際にパターを吊ることさえできていれば五角形でも三角形でも基本的にどちらでも構いません。

パッティングの構えを作る際にどうしても気になるポイントのひとつに腕の形があります。

少し前までは、両ヒジを曲げて外に張り出すようにして、肩と腕で形成される五角形を維持しながらストロークするというのがセオリーのように言われてきました。

両ヒジの張り方の違いで正五角形に近づいたり、あるいはホームベース型になったりするものの、いずれにしても五角形で構えて、それを崩さないようにストロークするゴルファーも実際多く見られました。

やがて、この構えだと両ワキが空いた状態なので、腕だけでストロークすることを考慮すれば安定性に欠けるというデメリットが問題視されるようになりました。

その結果、ヒジを張って腕の形を固定する方法よりも良ワキを締めることが重要と考えるタイプのゴルファーが増えてきて、これが現在の基本的な考え方につながっているようです。

つまり、両ワキをしっかりと締めて腕と体を一体化させて、体の大きな筋肉をメインにつかってストロークするスタイルが採用される場合が増えたということです。

肩と腕で形成される形にだけ着目するのであれば、基本的には五角形でも三角形でもどちらでも構いません。今は流行っていないと言われても、結果され良好ならばワキを空けて打っても構わないのです。

ただし、どちらのタイプを採用するにしても共通してくるポイントはパターを吊り下げるように持つことです。

吊ってパタークラブを、五角形のタイプであれば肩を縦方向に回転させるようなイメージでストロークし、ワキを締める三角形タイプなら体の大きな筋肉をメインにして動かすということです。

さらに、こうした一連の動きをスムーズに始動されるためには、アドレスでクラブヘッドを地面に押しつけるようにすべきではありません。

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吊った状態を感じられるようにソールする方法をとるか、そうでなければクラブヘッドを少しだけ浮かして構える方がベターです。

こうすればどちらの構え方をしてもテークバックがスムーズに始められるでしょう。

パッティングの名手の形

パッティングのストロークは両ヒジを軽く曲げて両腕の五角形を形成して、この五角形を維持したままパタークラブを振るのが基本だと昔は確かにいわれていました。

日本の代表的なパットの名手としては、過去には杉原輝雄選手が五角形をつくってストロークするタイプとして有名な名人であり、今では藤田寛之選手も五角形を採用しているストローク形のプレーヤーといえるでしょう。

しかし、使用しているパターのシャフトの長さの関係なども含めて、必ずしも両腕で五角形をつくらなくてはいけないわけではないことは先ほども説明したとおりです。

ベン・クレンショウやローレン・ロバーツといった往年のパッティングの名人たりは両腕をすんなりと伸ばして三角形でストロークしているタイプも少なくありません。

青本功選手や尾崎将司選手なども同じタイプに分類できます。

最近のアメリカツアーの若い世代においても、ジョーダン・スピース、ルーク・ドナルド、ヘンリク・ステンソンといった平均パット数が上位のプレーヤーたちもおおよそは両腕を自然に伸ばした三角形を採用しています。

両腕で三角形を形成する方法のほうが五角形のタイプと比較して両ワキがほど良い具合に締めやすいというメリットがあることは先ほど指摘したとおりです。

こうすれば、ストローク中に体の動かす箇所を少なく抑えられるという意味も含まれます。それだけ無駄な動きをしないで済むので、シンプルで効率の良いストロークにむすびつくというわけです。

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両ヒジを曲げて五角形を形成しようとすればストローク中に両腕の長さが変化して、ストローク軌道に誤差が生じる可能性もあり、フェースの芯を外したりすることも考えられます。

しかし、最初から両腕を伸ばしておうた状態であれば両腕の長さをずっと同じに保ちしやすく、1メートルのカップインの確率が確実に向上するという考え方も否定はできません。

なお、三角形のストロークタイプの場合は、上半身の前傾角度が浅めの傾向になりボールのセット位置は両目の真下よりもやや外側となるケースが一般的です。

五角形のストロークタイプになると前傾角度が深めになるので、ボールの位置はほぼ両目の真下となるのが一般的です。

この場合の五角形といっても両ヒジを左右に極端に張り出しすぎると両ワキが空きすぎて、ストローク軌道の安定性が悪くなりますから注意が必要となります。

三角形のタイプを採用するにしても両腕を僅かにたわませたようなイメージでストロークするのも悪くはない方法でしょう。自分なりにストロークしやすい型を見つけ出すことが大切なのです。