ロングパットの読み方の基本としては、ボールから3分の2の距離でラインを読むのが妥当な線だと一般的には言われています。

ロングパットというものは積極的にカップインを第一目標にするパットとはいささか趣が違います。

日本ツアーの平均パット数でパット名人の名で呼ばれている2012年から3年連続1位、2015年2位の谷原秀人でさえ、勝負がかかった一打は別にすれば「ロングパットは寄せるもの」と考えているそうです。

それでも、次のパットでプレッシャーのかからないポジションにつけるために全力でラインを読むのは間違いありませんが、通常はそれ以上深く読むわけでもありません。

では、上級者がロングパットを確実に2パットで沈めるために、どんな読み方をしているのだろうかということに関しては、アベレージゴルファーでも役立ちそうな、ラインを3等分する方法を活用しているようです。

たとえば、9メートルのフックラインをベストタッチで打つ場合を想定して説明してみます。ベストタッチとはカップの真ん中にボールが転がるくらいの強さで打つ感覚です。

このラインを3等分して考えた場合、3メートルをひとつの区切りとして3箇所に分けて考えるわけです。

最初の3メートルは打ったばかりなのでボールに勢いが強く直線的にストレートにボールは転がっていきます。

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次に、その3分の1地点を通過してからはボールは少しずつ切れはじめて、3分の2地点まで達すると勢いを失って左に曲りはじめます。

この地点を英語では「ブレークポイント」と呼んでいます。パッティングの読みの説明ではこの表現が良く使われますが、日本語にすれば曲がりの頂点といったイメージです。

ロングパットでラインを読む場合には、まずこのプレークポイント付近からカップまでをしっかりと読むということになります。

つまり、9メートルのフックラインの場合、カップから3メートルの場所から打つ想定に基づいて、まず3メートルのラインを読むことが第一であるわけです。

そこでカップ2個分左に切れると読んだとしたら、9メートルからはカップ2個分以上は確実に切れるということを意味します。

これを参考にしてどれくらい右に打ち出すかを決めるとOKパットの距離に届かせやすくなるわけです。

ロングパットで寄せるコツ

ロングパットで重要になるのは、ラインの曲りよりも距離感だと考えた方が良いでしょう。

10メートルの距離をカップインすることはプロでも容易なことではありませんから、この距離ならアマチュアは最初から2パットで入れることを想定すべきでしょう。

ファーストパットは距離感を合わせて寄せることに気持ちを集中させるべきです。

意外に感じるかもしれませんが、パットは最初から「入らない」と思い込んで打てば、入らないばかりではなく寄ることもありません。しかし、「寄せよう」と思って打てば、不思議なことに寄っていくものです。

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そこで、ロングパットを寄せるコツとしては、まずイメージする方法として、カップを大きなバケツだとイメージして、その周辺にボールを集める気持ちで打ってみることを勧める人がいます。

しかし、この考え方は絶対的なものではなく違うことを言う人もいることもここで一応付け加えておきます。

遠くて小さな目標に向かって打とうとする場合、ターゲットヘの意識がなかなか集中しにくいものです。

しかし、少し大きめの目標を狙う意識を持てば、適度な集中力とリラックス感が同時に得られるため、ロングパットには最適とも言えるでしょう。

そして、距離感についてです。ボールが減速したときに最も曲がりの影響を大きく受けることは説明しました。

例えば、10メートルのロングパットの場合、カップから1.5~3メートルくらいのエリアを意識して、1.5~3メートルまでのエリアの傾斜の度合いやラインをしっかり読んでから打つようにすべきだということです。

先ほど説明したように、ボールは減速してから曲がりはじめることをしっかりと覚えておいてください。