ボールが一番曲がるのはカップ付近
入念にラインを読んだつもりで打った自信のパットのはずなのにがカップイン直前で、「あれっ。急にクッと曲がった」と悔しい気持ちを持った経験は多くのゴルファーが経験していることでしょう。
パッティングでこんな落胆するような思いをこれからは少し減らすという意味でもヒントになることをお話ししておきます。
入りそうに見えるボールがカップの周りにきて急激に曲がる現象は、ボールのスピードが落ちてきて勢いを失ったことで、芝目や傾斜の影響をより多く受けるようになったことが想像できます。
ここで大切になってくる点は、ラインの読み方にあると考えるのが妥当でしょう。そこで、まずは自分の普段のラインの読み方を思い出してみましょう。
ほとんどのアマチュアゴルファーに共通する点は、ボールのある場所やラインの中心付近の傾斜や芝目を熱心にチェックしています。
しかしながら、打ち出した直後から途中までの範囲ではボールが転がる勢いが強いために、傾斜や芝目の影響をそれほど大きくは受けていません。
その一方で、ボールの勢いが弱まってくるカップ周辺の方がずっと傾斜うあ芝目の影響を一番受けやすいのに、カップ周りのチェックはそれほど入念に実行していないがアマチュアのライン読み方の特徴です。
カップの直前でスッと曲がって抜けてしまう惜しいパットばかりが目立つというゴルファーは、カップ周りのチェックを入念にやってみるようにすればカップインの確率は上がるはずです。
ドーナツ現象も考慮に加える
ラインを読む上で覚えておきたいことの一つとしてカップ周りの「ドーナツ現象」と呼んでいるものがあります。
例えば、4人でラウンドした場合を考えると、キャディさんも人数に含めると一組平均で約500個の足跡がグリーンにつくと考えられています。
スタート時間の遅い組になるほどこの影響を大きく受けて、午後にでもなればすべての組が影響を受けるものです。
具体的な影響としてはカップ周りから少し離れた場所の芝が沈むことです。これが「ドーナッツ現象」と呼んでいるものの正体です。
大部分のゴルファーはカップから15~30センチくらい離れた場所を踏んでボールを拾い上げることが多いでしょう。
拾い方は誰もがほとんど同じなので、そこに集中的に重さの負担がかかっていきます。
一組500個と考えても30~40組が踏みつけたとしたら相当な影響を受けているものです。
そのほとんどがカップ周りに集中するため、カップを取り巻くような形で周囲の芝が2~3ミリ沈んでしまうわけです。
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逆に言えば、カップ周りが数ミリ盛り上がるイメージでとらえても良いでしょう。
プロの大会では早い時間帯にスタートした組の中で驚くほど好スコアでまわる選手が出てくることがありますが、それはまだドーナツ現象が起きていないことが影響していることとも関連しているのかもしれません。
こうしたことから、遅い時間にスタートする組の選手は、カップ周りで弾かれることに関してはそれほど気にしないようにしているようです。
ちなみに、傾斜のないフラットな面でワンピンの距離からスティンプメーターでボールを転がした場合にカップインする確率は、ドーナツ状でないとおころでは75%、ドーナツ現象と思われるところで50%ほどだそうです。
この違いを知っただけでもドーナツ現象やスパイクマークの影響はカップ周辺のラインの曲りに対して大きく作用するということがわかります。
ボールがカップ周りで思いもしないような挙動を取るようであればその原因はおそらくドーナツ現象でしょう。
プロでもそう考えてあきらめますが、それと同様に外れても仕方ないと割り切っていつまでも心理的に引きずらないようにすべきです。
風の影響
ショットほど大きく影響しないものの、風もボールの転がりに無関係ではありません。
傾斜のないフラットな状態でもアゲンストなら上り、フォローの風なら下りの影響を幾分か考慮したイメージで打つ必要があります。
上りのアゲンストだと最悪の場合、途中でボールが止まることもありえますし、下りのフォローなら速さに勢いが加わることになります。
とは言っても、そよ風程度の微風ならばほとんど意識する必要はないでしょう。風は上空で吹いても地表はそれほど強く吹かないというのが通例です。
ズボンがパタパタはためくくらいになったら気をつける感じで十分だと思います。
ラインはしっかりと読めている感覚があるのにどうしてか打球が左右にブレるという場合は、その日に特有のクセを生かすことも必要になってきます。
たとえば、ヒッカケが多い日なら、少しだけ狙い目を右に設定するとか、「読み方が薄めだ」と感じたならいっそのこと厚めに読んでみることです。
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「カップをオーバーしすぎている」と感じた日にはジャストタッチに切り替えるなどといった方法を取り入れてみましょう。
自分のコンディションに合わせて狙い目やイメージをアジャストするテクニックも、読み方のバリエーションのひとつとみなすべきだということです。