アマチュアのシングルプレーヤーの中には、パッティングに関して独特な構え方や打ち方を確立している人が思いの外多いものです。

これは自分のパッティングセンスに絶大なる信頼をおいているからでしょう。そのため、フォームはどうであれ、入ればいいのがパットだと認識できているのです。

あくまでも推測ですが、そのような上級者たちもタイガー・ウッズのようにきれいに構えてもパットが容易に入るということはないのではと思われます。

だからといって、打ち方やラインの読み方に関してはどうでも良くて無頓着で構わないという話にはなりません。

練習時間やラウンドする機会が多く取れないアベレージゴルファーの場合、技術を磨いたほうがパットの上達を早めることができるのは確かでしょう。

ただし、そのプロセスの中で自分だけの感覚やイメージ、思考といったものを形成していく必要があることの必要性があるのも間違いありません。

その部分を作り上げられていなければパットはなかなか入ってはくれません。その意味では「パットのコツはどこにあるのか?」とプロやシングルプレーヤーに尋ねれば、皆が口を揃えて「自分の感覚を信じること」と答えるような気がします。

本サイトにおいてはパットに関する技術的なことについても多く説明していきたいと思っています。

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しかしながら、何よりも重要なのは自分の感覚やイメージ、思考によって成立するものであることを忘れてはいけないと思います。

例えば。ゴルフのレッスンプロの中にも若い頃から本格的にゴルフに取り組みはじめた人が多いものです。

しかし、こうした人でもプロになってツアーに参戦したり、アマチュアをコーチするようになって今日まで来た人でも「これまでのゴルフ人生を振り返ってみるとパットについては若い頃と比較してほんのわずかしか上達していない」と言い切る人もいるくらいです。

有名なプロゴルファーの中には「パーパットの鬼」とも言われている芹澤信雄選手がいます。その技術力には定評があり、多くの取材が殺到した時期もあったようです。

「どんな打ち方をしているのか?」とか「パッッティングにおける重要なことは何か?」など、さまざまな角度から質問を受けたそうです。

それに対して明確な答えを持ち合わせていなかった彼は、これではいけないと考え始めて、初心に帰って「自分の打ち方はどうしているのか?」、「どうしたらそれを可能にしているのか?」を自問自答して自分のパットを客観的に分析したそうです。

しかし、理論づけを優先してそれを実践してみると鬼のパットの面影はなくしてパッテイングに苦しみ始めた時期が訪れたそうです。

この2つの話に共通することとして、他のプレーヤーと比較してパットに関する知識がとりわけ豊富ではなく、打ち方や構え方に関するしっかりとした考え方を持っていなくても、パットでは一切の悩みがなかったわけです。

何を頼りにしてプレーしていたかと言えば、自分独自の感覚やイメージや思考といったゴルフに関するテクニック以外の部分だけでも満足いくプレーができていたということです。

パットとは何かを追求し始めた経験のあるプロゴルファーの多くは「いろいろなことを考えすぎて、やりすぎた」と後悔している人もいるくらいです。

感覚的な部分にその多くを委ねていたのにマニュアル的な理論の要素を多く取り入れすぎたことが原因で良い結果を出せなくなったということです。

ゴルフスイングの技術の中でもこのようにパッティングに関してはセンスが大きな役割を果たしているという事実を踏まえた上で、自分なりのテクニックを身につける必要があることを最初に理解しましょう。

パットの感覚とイメージに自信を持つことが大切なことなのです。