プロゴルフトーナメントを観戦しに行ったことがある人は、既にご存知のことかもしれませんが、ツアープロたちはドライビングレンジで費やす時間よりも、パッティンググリーンで費やす時間の方がずっと長いです。

女子プロの試合観戦に出かけると、初日や2日目の試合後でも、暗くなるまでパターの練習を続けている選手が少なくありません。

女子プロ達の真剣勝負の裏側の努力を垣間見たように感じることでしょう。プロゴルファーの中には、試合前日でもドライバーショットは避けて、パッティングだけを練習する人もいると言われています。

特にパターの名手として有名な手嶋多一プロは、トーナメントの前日はショットの練習はほとんどしていないそうです。

それにもかかわらず、パターは必ず宿泊施設に持ち帰って、絨毯の上でパッティングの練習を欠かさないといううわさ話までまことしやかに伝わっています。

それほど、プロゴルファーはパットの練習を大事にしているということが言えるのでしょうが、「パット・イズ・マネー」の言葉が頭に思い浮かびます。

見方を変えれば、アマチュア多くはパッティングの練習を熱心にはしていないとも言えるでしょう。

特に、パッティングのレッスンをわざわざ受けにくるゴルファーはほとんどいないも同然なのではないでしょうか。

これをポジティブにとらえると、その分アマチュアゴルファーにはまだまだパット上達の可能性が多く残されているということもできです。

パッティングの練習にもっと時間をかければ、必ずスコアは5つくらいは確実にアップします。頑張る価値はあるということです。

プロたちはパットも必死

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プロトーナメントを観戦しているアマチュアプレーヤーの方々が、プロが1メートルくらいのパットを打つ前に「この距離ならプロだから目をつぶっても簡単に入るなだろう」などと話していることがよくあるようです。

何気なく聞き逃してしまうような発言かもしれませんが、当人たちにとってそんなことはないと思いますし、トーナメントプロたちの心理はまったく違ったもののはずです。

確かに、1メートルのパットを入れる確率は9割近くあります。しかし、パーフェクトの100パーセントではないわけです。

トーナメントプロたちは賞金を稼ぐことで生計を立てているという必死な面も確かにあります。

しかし、1メートルを確実に決めるためにはプロゴルファーといえどもかなり覚悟で臨んでいるのです。つまり、1メートルのパットも必死になって入れる意識を持っているわけです。

「外れるかもしれない」とか「絶対に入れなくては負ける」という心の葛藤も生じるでしょうが、プロたちはカップに入れるためのプロセスを最優先させています。

死に物狂いの気持ちで1メートルを狙って打つから高い確率でカップインするのです。決して中途半端な気持ちで打っていないことは我々も理解しておいた方がよいでしょう。

最新のデータではありませんが、米国・男子ツアーの選手全体のパッティングのデータがあります。

それによると3フィート(およそ91センチ)のパットが入る確率は95パーセントあります。

しかし、これが4フィート(およそ約1メートル22センチ)で90パーセント弱に落ちます。

そして、5フィート、つまりおよそ1.5メートルになると75パーセント。6フィート(およそ1メートル83センチ)になると50パーセント付近にまで確率が落ち込みます。

1.5メートルのパットが入る確率が4分の3あるとは、さすがに世界最高峰のツアープロの選手たちと言えるでしょう。

しかし、そんな彼らにとってもカップまでの距離が長くなればなるなるほどカップインする確率は下がって、1.8メートルでは2回に1回は外すということです。

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2フィートの距離ならばプロでもアマチュアでも入る確率はほば100パーセントに近いでしょう.

しかし、1メートルが入る保証などどこにもないと言えるのです。

1メートルが入るか否かは、パットの打ち方のテクニックの側面も確かにあるでしょうが、カップインするまでのプロセスが重要なポイントになります。だからこそ、強いメンタルを養うことが必要になるのです。

たかが1メートルのパットだと軽く考えて、いい加減な気持ちで打っても入ることも確かにあるでしょうが、プロセスに目を向けようとしない姿勢をいつまでも続けていればパット上達はまずあり得ないと言えるでしょう。